★中小企業庁 「下請取引適正化特別推進月間(6月)」に書面調査を実施

◆親事業者4.5万社へ「書面調査」実施予定

 この度、中小企業庁は、下請取引適正化推進を徹底する為、《6月を「下請取引適正化特別推進月間」》として各種事業に臨む旨を告知(5/13日付)しました。
 この「下請取引適正化に関する事業」において、最も重要なのは“親事業者への書面調査の実施”で、《約45,000社の親事業者に対して、下請代金法第9条第2項に基づく書面調査》が実施される予定です。蛇足ながら、下請代金法とは『下請代金支払遅延等防止法』※1)のことで、下請取引の公正化及び下請事業者の利益保護を目的として制定された特別法です。

◆必要なときは“下請事業者への立入検査”も

 当該調査については、《親事業者若しくは下請事業者の事務所若しくは事業所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。》と規定(同法第9条第2項)されていますので、親事業者に対してのみならず、必要があると認めるときは、下請事業者に対してもその取引に関する報告を求められる場合があるので、構内の請負事業も対象になることを想定してください。

◆「親事業者遵守事項(第4条)」違反には勧告も

 過日、《09年度に公正取引委員会が下請法違反で勧告・指導した件数は3,605件》と公表(5/19)され、残念ながら、勧告・指導件数は「対前年比約122%」と増加してしまいました。そして、6月調査対象の親事業者数は、《昨年度より約5,000社増加》した目標となっており、《親事業者の遵守事項(第4条)》の違反行為に対しては、公正取引委員会により「勧告(同法第7条)」を受けることになります。また、同法「第3条(書面の交付等)」及び「第5条(書類等の作成及び保存)」に違反したときは、50万円以下の罰金に処せられます(同法第10条)ので、万全の態勢で臨んでください。

◆親・下請両事業者を対象とした『振興基準』

 また、下請取引の適正化については、『下請中小企業振興法』※2)に基づき「振興基準」が定められており、《下請事業者の努力と、それに対する親事業者の協力の方向性が示されています》ので、両事業者共に改めてその内容をきちんと把握しておくことが肝要と思います。
 尚、ご参考までに、当該基準の「第6項目」につき、以下に「見出し」を列記しましたので、詳細内容は「当該基準」で事前ご確認いただくのが賢明と思います。
【ご参考:抜粋】
●第6 その他下請中小企業の振興のため必要な事項
1)一般的留意事項
(1)下請事業者の自主性の尊重、
(2)下請関係円滑化のための親事業者の体制の整備、
(3)基本契約の締結、
(4)国等の他の施策との関連、
(5)本基準遵守のための下請事業者との協力関係等、
(6)売掛債権の譲渡承諾、
(7)知的財産の取扱いについて。
2)最近の経済環境の変化に伴う留意点
(1)国際化の進展に伴う留意点、
(2)親事業者の事業再編の進展に伴う留意点、
(3)経済情勢の急激な変化に伴う下請事業者への配慮。
※1)昭和31年6月1日法律第120号。改正:平成21年6月10日法律第51号。
※2)昭和45年12月26日法律第145号。改正:平成19年6月1日法律第70号。
参考:経済産業省中小企業庁公表資料。公正取引委員会公表資料。