地域活性化と併せた「サスティナブル都市」づくりを

◆東京・名古屋圏の人口増加
 総務省発表(2007年10月1日)の推計人口によると、地方からの人口流入で都市圏の人口増加が顕著という結果が出されました。東京都の人口(1,275万8千人)が総人口に対して28年ぶりに10%台を占め、(a)東京圏(東京都、神奈川・埼玉・千葉県)人口:3,482万6千人、(b)名古屋圏(愛知・岐阜・三重県)人口:1,134万人、(c)大阪圏(大阪・京都府、兵庫・奈良県)人口:1,844万6千人の三大都市圏合計人口(6,461万2千人)は、対総人口占率が50.6%と過去最高となりました。この数値は、大阪圏で減少が見られるものの、人口500万人以上の上位9都道府県(東京都、神奈川県、大阪府、愛知・埼玉・千葉・兵庫県、北海道、福岡県の順)の合計人口(6,721万3千人。対総人口占率52.6%)にほぼ匹敵しており、都市部への人口偏在がわかります。
◆「定住自立圏構想」
 こうした地方からの人口流出による人材及び医療機関の確保の困難さや地域間交流の阻害等の弊害を解消するために、「定住自立圏構想(総務省定住自立圏構想研究会)」※1)が提示されました。これは、人口5万人以上規模及び昼夜間人口比率1以上の地域を「中心市」として圏域の核とし、人材の確保・育成、地域間交流、医療の確保等について、中心市と周辺市町村の連携・役割分担により、圏域全体の生活に必要な都市機能(民間・行政機能)を集約的に整備し、地方圏の人口流出を食い止めるダム機能の確保を目指すという地域活性化構想です。実際、人口5万人以上の都市人口合計(平成17年国勢調査)を見ると1億146万2千人(占率:79.4%)で、全国総人口の約8割をカバーすることになります。
◆「中心市」は小圏域の核
 所謂「平成の大合併」で、現在の全国市町村は1822(対1999年3月末比で約44%減)となっていますが、合併後の新市町村は確かに広域になっているのは事実です。この行政改革の面からも、前掲構想と同様に、住民の利便性の向上、広域的なまちづくり、行財政の効率化等、合併のメリットが問われるものです。地方都市は、すでに「中核市(人口30万人以上)」、「特例市(人口20万以上)」が政令で指定されていますので、「中心市」がそれらに加わることで、より一層の都市機能の連携が図られることが期待されます。
◆「サスティナブル都市」づくりを
 現在は、地球温暖化防止を目的に「低炭素社会」への転換を図る為、今年7月に(a)「環境モデル都市(5市1町)」※2)及び(b)「環境モデル候補都市(特別区及び5市1町)」が選定されたところですが、上記の「定住自立圏構想」や、今後議論の対象となる「道州制」等とも相俟って、地域特性を活かした「サスティナブル(持続可能な)都市」の発展に繋がっていくことを期待します。
※2)(a)大都市:横浜市、北九州市、(b)地方中心都市:帯広市、富山市、(c)小規模市町村:水俣市、下川町(北海道)。
参考:「定住自立圏構想研究会の発足について(平成20年1月8日)」総務省大臣官房資料。※1)「定住自立圏構想の概要(平成20年5月)」総務省資料。「環境モデル都市の選定結果について(平成20年7月22日)」内閣官房資料。日本経済新聞記事。