★遅ればせながら『横井庄一記念館』を訪ねました

◆忘れられない“第一声”

 お盆の時期となりましたので、唐突ですが、故人を偲んで一筆。新聞記事を目にして、過日、『横井庄一記念館』※1)を訪問してきました。少し話が遡及して恐縮ですが、知る人ぞ知る、故横井庄一氏(1915年生~1997年没)は、太平洋戦争の歩兵第38連隊に再招集され、グアム島派遣(伍長)から約28年後、現地の村人と遭遇し、“無事、日本に帰還(1972年2月)した元日本兵(元陸軍軍曹。当時、満57歳)”のひとりです。当時、筆者は生徒でしたが、申し訳なさそうに発した“恥ずかしながら帰って参りました(同年、流行語)”との同氏の第一声(羽田空港於)は、今でも私の心の奥底に残っており、当時のTV映像も脳裏に焼き付いています。

◆自宅に“復元された洞穴”

 戦争の話はさておき、当館を訪ねると、すでに多数の老若男女が来訪していました。故横井庄一氏の妻であり、館長である奥様(現在85歳)に初面談し、まずは仏壇に合掌しました。ご挨拶後は、故人が竹藪の地下に手作りし、生活していたという「洞穴(復元)」に吸い込まれました。“そこに何があったのか”は、現地でご体感ください。そして、奥様は、私が投げかける愚問(約1時間)に快くかつ丁寧にお答えいただき、故人の人生を垣間見る思いに浸りました。日本帰還後の故人の自宅であり、かつ私営の当館は、奥様のご尽力でこれまで一般公開が継続されてきたという経緯で、まさに故人の遺志が継がれていることに大きな価値を見出した次第です。

◆“陶芸家”として数度「個展」開催も

 また、館内のガラス棚に陳列されている多数の“陶芸品”は、日本帰還後の故人の作品で、これまで全国各地のデパート(東京・銀座、名古屋、新潟、岐阜等、7~9か所)で「個展」を開かれたというお話を賜りました。故人は、陶芸に没頭することで、自身の“過去の人生”を走馬灯のごとくしみじみと振り返っておられたのでは、との思いに駆られました。

◆故人の『メッセージ』

 故人は、日本帰還後に「書籍」も既刊されており、日本国内の多くの皆様に知られる人となりましたので、筆者はこれ以上多くは語りません。最後に、故横井庄一氏が残された『メッセージ(訪館時に入手)』を、以下に句読点・改行等を含め、“原文のまま”を記載してご紹介します。お時間が許せば、皆様も一度お出かけになられてはいかがでしょうか。故横井庄一氏が“ひた向きに生きていた”ことに思いを馳せ、筆者の心は洗われました。
★冷蔵庫に野菜を入れすぎるな
・・・・それにしても、今の家庭は
アメリカ式かなんか知らんけど
たくさん買ってきて冷蔵庫に
放り込んで使ってるらしいが、ありゃいかん。
たくさん入れると電気代も食うし、
だいたい食物の鮮度も落ちる。
これは鮮度の話とは関係ないが
野菜はきれいすぎるなぁ、
虫もついてないし、穴もあいてない。
つまり農薬使ってるからだ。まるで
カス食べてるみたいだ。
だからわしの場合は自分で作った
ものを食べてる。そうすると
結果的にはお金を使わなくてすむ。
【ご参考】
◆私営『横井庄一記念館』(名古屋市中川区富田町千音寺稲屋4175)
 館長:横井美保子。開館・時間:毎週日曜日(10:00~16:30)。入館料:無料。
◆『昭和館』(所在地:東京都千代田区九段南)
 2013年7/27(土)~9/1(日)特別企画展「知ってるかな?戦中のくらし~子どもたちの一日~」開催!
 入場無料(常設展示室は有料)。10:00~17:30(入館は17:00まで)
 URL http://www.showakan.go.jp/
【ご参照】
●ブログ記事(2013/4/29日付)
 :『「昭和の日」あなたも“昭和ノスタルジー”に浸ってみませんか』。
  URL http://www.jsbb.jp/st/22764/