「平成21年度厚生労働省広報広聴基本指針」について

◆「指針」策定の趣旨は
 この度、「平成21年度厚生労働省広報広聴基本指針(平成21年4月7日付:広報戦略会議)」が公表されました。副題は《~「『知りたい』に応え、『伝えたい』を形にする」~》です。当該指針は、《厚生労働行政は、国民に最も身近な行政分野である(《 》内は原文のまま。以下同じ。)》にもかかわらず、《そもそも国民の声を幅広く聞いてきたのか》とか、《国民と情報を相互にやりとりする体制を構築すべき》といった指摘を受けた為、《国民各層がどのような情報を求めているのか、ひいては、厚生労働行政に何を望むのかについて感度を高め、政策に反映させていかなければならない》という趣旨に基づき、《問題の本質が正確に国民各層に伝わる広報を考え、実践して》いくために定められたという経緯です。
◆5つの「重点実施事項」
 当該「指針」では、「重点的に実施すること」として次の5項目を挙げています。それは、(1)意思疎通の機会の積極的な設定、(2)国民のニーズ、情報を共有する仕組みの確立、(3)わかりやすい情報提供、(4)情報提供のための手法及び技能の向上、(5)計画的な実施と定期的な点検、です。私の日常業務に係わり、厚労省HPはよく利用していますが、公募で決まった厚労省シンボルマークは刷新感があったと思います。ただ、所謂「派遣切り」の進行と共に、「緊急情報」、「重要なお知らせ」、「本日の新着情報」、「過去の新着情報」等々開示情報も増え、どれを選択しようか迷うほどになりました。重点実施事項の「(4)情報提供のための手法及び技能の向上」に関し、《国民の「知りたい」に応え、また「わかりやすく」伝えるためには、職員の意識改革と技能(スキル)向上が必要である》と明記されていますが、過日(1/16)、厚労省宛に単純な内容のEメール質問を発信したのですが、残念ながら未だに回答はありません。仮に照会内容が「不適」であったとしても、それなりの返答は期待していました。すでに約3ヶ月が経過するところですが、一照会者として、厚労省からの回答を待つのは諦めたというのが現状です。厚生労働省から見れば数多くの照会の一つかもしれませんが、一照会者にとって未回答の事実はそれがすべてです。この対応こそ、国民の立場を重視しているか否かの岐路に相当するものと思います。
◆優先すべきは「職員の意識改革」
 当該「指針」において、国民の要望に応えようとする厚労省の姿勢は理解しますが、前述のように未回答で放置されると、「やはりお役所は・・」等と国民は諦めの境地に至り、厚労省への期待度合いが低下する嫌いはないでしょうか。今や、とくにサービス業で顕著と思いますが、当該企業の顧客であるか否かを問わず、照会事項には迅速かつ丁寧に対応してくれる時代です。いわんや、一納税者であり一消費者である国民に対して、各省庁はどうあるべきかを改めて考えて欲しいと期待します。当該「指針」を単なるお題目として終わらせないためには、《「見やすさ」、「わかりやすさ」、「使いやすさ」の観点から、定期的な点検を行う》ことは勿論のこと、前掲の重点実施事項の中でも、とくに「職員の意識改革」が何よりも優先されるべきと考えます。それがまさに、冒頭に記した「指針」の基本趣旨そのものにほかありません。
参考:平成21年4月7日付:厚生労働省大臣官房公表資料。