“無料求人誌”は雇用創出する社会インフラ

◆求人誌を支えてきたのは派遣業界
 ここ数年、派遣業界を支えてきた「無料求人誌」が、そしてその「ラック(棚)」が消えています。この度の雇用崩壊で、最もその影響が顕著に現れているのが求人誌です。とくに無料求人誌は、主な鉄道駅やコンビニから街中から、場所によってはそのラックごとすべて消えつつあります。求人が減少するのは雇用崩壊の勢で仕方がない話ですが、こうした現象は、求人誌がいかに派遣業界に支えられ発展成長してきたかという証です。
◆求人誌は「社会インフラ」の一つ
 無料求人誌は、メーカーにとって固定費の塊です。つまり、主な鉄道駅や街中やコンビニの棚に求人誌を設置するだけで費用を払う必要があります。そのうえ、印刷代、営業経費、輸送費等が加わると、一定数の求人を確保できないだけでコスト負担が拡大し、一挙に撤去そして撤退となるのです。今や日常生活に浸透し、地域の雇用創出をしてきた「求人誌」が突然無くなることは、今後の日本経済にとって大きな問題です。時代が進化し、インターネット社会になったと言っても、自身の日常生活の中でインターネットを活用できず、無料求人誌の情報に頼ってきた人々は少なくないと思います。換言すれば、この求人誌による情報提供は、すでに「社会インフラ」の一つとして機能してきたと言っても過言ではありません。
◆今こそ問われる「求人誌の真価」
 求人業界はこれまで景気上昇と共に発展成長してきましたが、少し業績が悪化したことを事由に、業界が構築したこの「社会インフラ」を崩壊させてしまう責任をどのようにするつもりでしょうか。果たして、それは一企業にとって都合が良い時だけの一時的な社会インフラだったのでしょうか。世界同時不況の直撃を受けた今こそ、雇用創出のために「無料求人誌」の真価が、そして会社存在のあり方が問われるべきです。