非正規労働者の年末年始雇用対策を

◆「お気の毒」なのは誰?
 麻生太郎首相は、「ホテルバー論議」や「失言集」等々、何かとメディアに話題を提供し、集中砲火を浴びている上に支持率低下で誠にお気の毒です。しかし、本当にお気の毒なのは、例えば、「定額給付金」然り、その迷走に右往左往させられている国会議員であり、ひいては我々国民、とりわけ非正規労働者かもしれません。少し遡及した話で恐縮ですが、3紙合同のよみくらべサイト「新s(あらたにす)」※1)の新聞案内人メンバーである白石真澄氏(関西大学政策創造学部教授)は、同サイトのコラム(10/30日付。※2)で、この「ホテルバー論議」の各紙報道について、「これに紙面を割くのはもったいない。」と一刀両断しており、全く同感です。
◆待たれるのは「雇用対策」
 しかし、首相のプライベートタイムの話は別として、例えば、来年度からの道路特定財源の一般財源化については、間もなく正式決定されますが、PT試案では、地方の実情にも合わせ道路にも充てられるようにする等、これも首相の当初案から「ズレ」込んできました。また、雇用保険料率の引き下げ分の活用を根拠に経済界への賃上げ要請に対する反発然りで、常に「後ズレ(修正)」の感は否めません。こうした中、今、一番待たれているのは、非正規労働者の「雇用対策」です。
◆「派遣切り」は切実な問題
 約1ヶ月前の当ブログ記事(10/27日付)の「全国の社員寮に入っている従業員は、雇用も住まいも無くなるので、『ホームレス』の急増が懸念され」るという予測に続けて、当ブログ記事(10/29日付)では、「不安定な人々の『雇用と住居を確保する対策』を講じたらどうでしょうか。」と提言したのはご覧のとおりです。年の瀬を目前にして、世界金融危機の影響で、突然の「雇止め」、「年内解雇通告」や「派遣契約更新不可」等、所謂「派遣切り」が切実な問題として浮上して来たのです。
◆失業でホームレス化
 つまり、派遣労働者や期間従業員等の非正規労働者は、全国の地方都市から出稼ぎに来て、社員寮等に住み込みで働いているケースが多いため、ひとたび失業となれば同時に住まいも失い、そこにはホームレス化してしまわざるを得ない現実があるのです。従って、冒頭に記したとおり、本当にお気の毒なのは、これから厳しい年末に臨む非正規労働者であると述べた訳です。
◆「新雇用対策」が最後の砦か
 従って、非正規労働者の今後の失業者数は、厚生労働省調査の確定事例数(09年3月まで)の約3万人に止どまるどころか、2ケタで万単位の人数に増加するものと懸念しています。麻生首相指示の「新雇用対策」は明日にも正式決定されると思いますが、重点の「非正規労働者らの雇用の維持」、「失業者の再就職支援」に期待するばかりです。
※1)当ブログ記事(11/26日付)「『新s(あらたにす)』&当ビジネスブログとの関係」ご参照。
※2)コラムタイトル:「『庶民感覚』『医療過疎』報道に思う」ご参照。
参考:「新s(あらたにす)」コラム。