労働者派遣法改正より“労働基準法の改正”が重要

◆非正規労働者の問題を人材派遣業界に押付けただけ

 非正規労働者の問題が社会問題化し、悪は“人材派遣業界”と決め付けて、政治やマスコミが非難して“労働者派遣法改正”への大きな流れとなりました。果たして、本当にそれで問題は解決するのでしょうか。元々、非正規労働者は2,000万人を超えています。その中には、「パート」や「アルバイト」や「期間工」にプラスして「派遣」が含まれています。つまり、「派遣」は非正規労働者全体の20%に過ぎないのです。そして、派遣法が今回改正されても、非正規労働の総枠2000万人は変わらず、派遣がパートやアルバイトや期間工に代わるに過ぎないのです。派遣法が改正後、当該数値が全く変わらないことに気づくまで時間を要しないでしょう。

◆非正規労働全体の改正が本来の改革

 そもそも、非正規労働の最大の問題は「賃金格差」にあるのです。この「賃金格差」の解消無くして非正規労働の問題は解決しません。先ずは、「最低賃金の引き上げ」が必要です。なぜなら、同一部署の仕事において言えば、パートやアルバイトより派遣のほうが賃金は高いからです。一昔前は正社員の代替としての派遣でしたが、今はパート・アルバイトに代わる派遣なのです。従って、今回の派遣法改正は、結果的に賃金格差を拡大することになるのです。