“明日の希望”を求める非正規労働失業者

◆非正規労働失業者の「実態」は遥かに大きい
 厚生労働省の定例記者会見で、事務次官が《雇用状況につきましては、毎月状況を把握しておりますが、毎月把握する度ごとに状況が悪化しています。》と発言されたのは、厚生労働省の第3回調査結果(1/26時点)で、昨年10月から今年の3月にかけて非正規労働者が削減されたか、または削減される見通しの人数が「12万4,802人」と公表(1/30)されたことに基づくものと思います。この数値は前回調査時点(08/12/19)から約1.5倍に増加していますが、とくに、年度末までの非正規労働者削減予定人数が連日各メディアを通じて報道されていますので、ブログ読者の皆様は、その実態が厚労省公表数値を大きく上回るであろうことは容易に予測できるものと推察しております。因みに、非正規労働失業者に関し、業界団体(加盟120社)によるヒアリング結果に基づく数値は「約40万人」と発表(1/27)されており、弊社は当ブログ記事(1/28日付)で述べたとおり、少なくとも「約70万人」の失業に及ぶものと予測しています。
◆ワンストップ支援する「ハローワーク」
 冒頭に挙げた厚労省調査結果で削減人数が多い都道府県を見ると、第3回まで毎回上位に入っているのは、「愛知県」と「長野県」です。実際、当該労働局においては、昨年発令の「通達」※1)に基づき「非正規労働者に対する就労支援」を実施中のため、職業相談や職業紹介、雇用保険手続き等で超繁忙と推察します。とくに、自動車関連産業が集積し、非正規労働者削減人数が一番多い「愛知県」では組織体制を拡充し、様々な支援をワンストップで提供することを目指して、2月9日より「キャリアアップハローワークあいち(非正規労働者就労支援センター)」が本格オープンしたところです。
◆「在職者」も対象
 愛知県に限らず、地方自治体による「職員臨時採用」が実施されていますが、年度末までという有期限の団体もあるので、非正規労働者が当面の生活は維持できたとしても、その先の安定した就労確保に迫られている現状と思います。因みに、前記「キャリアアップハローワークあいち」では、外国人採用可能企業10社を含む参加企業数120社規模の「就職面接会開催(2/25)」が予定されていますが、果たして、どれだけ多くの非正規労働失業者(または在職者)がその情報をキャッチしているでしょうか。
◆「雇用情報」を求める非正規労働失業者
 と、老婆心ながら心配するのも、過日の“雇用危機”をテーマとしたTV討論番組の参加者である元派遣社員がこれまで困った点を質問されて、「雇用に関する情報がタイムリーに掴めない」という趣旨の発言をしていたからです。都道府県労働局職員の皆様は日々の相談や手続き対応に追われる身で、外部への情報発信は専用サイト等に頼るところと推察しますが、非正規労働失業者個々人にとっては、いち早く情報を知ることは死活問題にも直結します。そういう観点からすると、弊社の★「人事総務部」携帯メルマガ http://mini.mag2.com/pc/m/M0090023.html の発信が一助になれば、手前味噌ながら幸甚に思う次第です。
◆非正規労働失業者の「前進」に期待
 また、同TV討論番組で、元派遣社員が出席者の若い男性自営業者に対し、「昨年の完全失業率数値ぐらい把握してから発言してください」と求めたのに対して、その自営業者は「勉強不足ですみません」と素直に返答されました。討論が進んでその元派遣社員はまだ未就労であることがわかり、一方、当該自営業者は、「せっかく設けられた討論番組なので、非正規労働失業者が『明日から頑張ろう!』という気持ちになってもらえるようなメッセージを投げかけましょう」と、立ち上がって訴えていたのが印象に残っています。このように、都道府県労働局職員の皆様と非正規労働失業者が、就労や住宅確保等に日々格闘している現実を鑑みると、麻生首相が地方出張で「日本の現状は外国と比較したら大したことはない」等と、嘯(うそぶ)いている場合ではないと思います。
参考:厚生労働省公表資料。※1)「平成20年11月28日付職発第1128005号」及び「平成20年12月9日付職発第1209001号」。