民主党 製造派遣 派遣法改正 厚生労働大臣記者会見

◆「新内閣」の発足
 この度の衆議院総選挙の結果、国民の変化に対する期待を背負って連立政権による新内閣が発足(9/16)しました。昨秋、米国で勃発した金融危機から世界同時不況の直撃に遭遇して1年が経過したところですが、新内閣の舵取り一つで、わが国内経済の今後の展開は大きく左右されるものと思います。
◆「経団連」が提示した諸課題
 とりわけ社団法人日本経済団体連合会は、「新内閣に望む」とのプレスリリース(9/15)で、10項目にわたる諸課題に取り組むことを強く望むと表明しました。その諸課題の中で、雇用に関しては《雇用のセーフティネットの強化と雇用・就労の多様化の促進》を挙げています。
◆新厚生労働大臣の記者会見
 雇用面に関しては、3党連立政権の「政策合意」で「雇用対策の強化―労働者派遣法の抜本改正」が明らかとなり、長妻厚生労働大臣は記者会見(9/17)で改めて《「製造現場への労働者派遣は原則禁止する」》と表明し、《労働者の派遣規制を強める考え》を示しました。ただ、《「専門業務は例外だ」との認識も示した》ということです。《派遣規制強化については、「専門家を交えて検討するのも欠かせない」と語り、審議会による議論などを進めていく意向》を示しました。
◆「自工会」会長と「日商」会頭
 この派遣規制強化の意向は、従前の野党3党共同による「労働者派遣法改正案(審議未了で廃案)」で明らかでしたが、日本自動車工業会(自工会)の青木会長(ホンダ会長)は定例会見(9/17)で、製造派遣禁止に対して《「中小部品メーカーに大きなインパクトがある」とした上で、「正規以外の雇用のあり方を慎重に検討すべきだ」として派遣禁止による生産への悪影響を示唆》したとのマスコミ報道です。同様に、「製造業派遣の原則禁止」については、日本商工会議所の岡村会頭(東芝相談役)も《禁止されると、海外進出を考えざるを得ない》と述べています。
◆改めてきちんとした論議を
 今後、労働者派遣法改正は、前掲した長妻厚生労働大臣の意向どおり審議会による議論を経るならば、臨時国会では成立しない可能性もあるものと推測します。しかしながら、労働者派遣法改正に係る論議は、雇用対策の面からわが国内経済に大きく影響を与えるものであるため、改めてきちんと論議されることを期待すると共に、最優先されるべき重要課題と考えます。
参考:社団法人日本経済団体連合会公表資料。日本経済・日刊工業の各紙記事。