「労派法改正案」見直しで「学生派遣」の独立設置を(№26)

◆「労働者派遣法改正案」の論点は絞られている
 これまでの規制緩和から一転規制強化となった「労働者派遣法改正案」の継続審議がなされるにあたり、同改正案は、①「日雇い派遣原則禁止」と②「製造派遣全面禁止」が主な論点になっています。前号の当ブログ記事(1/20日付)で述べたとおり、厚労相発言により、製造派遣に関しては政府・与党のみならず、野党においても主張が分かれており、今後の見直し論議に委ねられるところです。
◆盛り込んで欲しい「提言3視点」
 同改正案の見直し論議が今年まで延びたのを機会に、ここで改めて「学生派遣(アルバイト)」について言及し、同改正案の見直しに盛り込んでいただきたいと考えます。「提言」の視点は、次の3点です。
【1】学生の日払いアルバイトは、派遣法から分離して残すべきである。【2】「教育の世代間格差」を解消するために、学生アルバイトを教育の一環とする。【3】管轄を厚生労働省から切り離して文部科学省に移行し、学生限定の「派遣№(学-000)」を設置・管理するわかり易い制度運営に変える。
◆「学生派遣」の独立設置を
 前掲の提言視点の内容について、以下順に述べたいと思います。まず【1】については、アルバイトは専ら学生特有の労働形態と言っても過言ではなく、学生が学費や生活費を確保する為に、空き時間を有効に活用して自身の生活を支えるため何ら咎められる要素はなく、また、「常時雇用労働者」ではない点において、所謂「格差社会」と問題視されている一般労働者層と同一視すべきでないと考えるからです。次に【2】については、保護者の年収だけでは十分満足する教育を受けられなくなっているという「教育格差」が拡大しており、保護者の収入格差が連鎖的に「世代間格差」を生み出す要因となっているのです。その上、自分の仕事が見つけられない「フリーター層」を減少(3年間で11万人)させ、「新雇用戦略(厚労省)」に基づく若者自立の実現(2010年:170万人)をめざすためにも、アルバイトによる種々の仕事体験は社会教育として実効性があります。従って、本業の学業に支障をきたさない範囲で学生アルバイトのルールを策定し、教育の一環として実施すれば、それがひいては保護者の収入格差解消の一助になると考えます。そして、最後【3】については、短期派遣会社は学生等の「非労働者」を派遣する会社とし、その他は正規社員を対象に派遣する会社とするのはどうでしょうか。前記の視点【2】で述べたとおり、アルバイトを社会教育の一環とする立場から、新たに学生のみを対象とした「派遣№(学-000)」の設置を提案し、文部科学省管轄で管理することが可能と提言します。このような観点から、学生アルバイトは「日雇い派遣」の規制強化から切り離して考え、この少子社会を「持続可能な社会」として機能させていくことが我々大人に課せられた課題であり、「格差社会」解消に臨んで行けるものと確信します。