法改正に伴う「インハウス(専ら)派遣会社」の対応策(№21)

◆生保子会社の派遣会社が撤退発表
 世界金融危機の直撃で、とくに輸出関連産業は、続々と大幅人員削減をメディア発表しています。政局は依然と混沌としておりますが、「労働者派遣法改正案」は閣議決定(11/4日付)されましたので、当改正法は暫時成立の運びと推察します。
 ここに至って、大手生命保険会社子会社である人材派遣会社が、大量人員の派遣社員を直接雇用し、契約社員は新制度に移行する方針を打ち出し、今年度末の事業停止を発表しました。人材派遣会社にはいろいろな形態がありますが、とりわけ、金融機関系列子会社においては、これまで、親会社への所謂「インハウス(専ら)派遣」に特化している傾向があるので、当該大手生命保険会社子会社(人材派遣会社)の事業停止に至ったものと考えられます。
◆インハウス派遣会社の連続撤退を懸念
 とくに昨今、株価が不安定な状況下では、わが国内の大手生命保険会社は、株安の直撃で保有株含み益の大幅減少により経営体力が低下している為、経営危機に陥った米国大手保険会社の受け皿企業として食指を動かす経済的余裕もなく、前掲事例と同様に、生命保険会社直系子会社によるインハウス人材派遣会社は、「撤退」へ追い込まれるのではないかという懸念は否めません。その上、今回の労働者派遣法改正による事業規制強化(グループ企業内派遣の8割規制)はダブルパンチで、人材派遣割合の最低占率20%を「外販」等で対応する必要に迫られることになり、経営に重く圧し掛かってくるのではないかと推察します。
◆規制強化の具体策は二者択一
 目前に迎える所謂「2009年問題」への対応を含め、「インハウス(専ら)派遣」の規制強化(8割規制)に適応するには、まさに今が「外販」の好機であり、あるいは、「適正な請負」へ変更することも一方法と考えられます。事業規制強化への具体的対応策を講じるには決して時期早尚ではなく、今からその体制を整える必要があります。