「大量雇用変動届出」義務化による「雇用のセーフティネット」構築を

◆「大量雇用変動届」は雇用対策の一環
 米国金融市場混乱の影響を受け、わが国も減速経済に陥っている中、改めて、「雇用のセーフティネット」が必要と考えます。と言うのは、「2009年問題」対応に際し、大量の雇用変動が伴うこととなるからです。この「大量雇用変動届(雇・様式第8号)」は、雇用対策法第28条第1項に規定されていますが、これには事業規模の縮小等の要件はなく、自己の都合または自己の責めに帰すべき理由によらないで離職する者の数が、常時雇用労働者30名以上の雇用量の変動、つまり離職者が出たときに、少なくとも変動日の1ヶ月前に公共職業安定所長に届出なければなりません。
◆派遣会社に「届出」の義務化を
 「雇用のセーフティネット」を構築するには、これまでメーカー正社員の為にのみ使用されていたこの「大量雇用変動届出」を、各メーカーが派遣社員の大量変動に伴って提出することを義務化すべきです。なぜなら、この届出が必要なのは、30名以上の雇用量の変動の場合と規定されていますが、仮に、メーカーの大量雇用変動数が100名として、その雇用変動が各々30名未満の複数派遣会社で構成されている場合には、大量雇用変動届出が実施されないという実態が生じるからです。従って、この届出を派遣会社に対して義務化すると共に、厚生労働省、メーカー及び派遣会社が三位一体となって、「雇用のセーフティネット」を構築すべきと考えます。これは即ち、「2009年問題」による大量雇用変動に適応させる方法であり、製造派遣会社に対する「請負化」への急速な転換を図るものとなります。
◆請負で「雇用の安定化」を
 「2009年問題」侵攻の中、現状の派遣状態のままでは、企業の減産態勢に対して派遣社員の雇用は保証されません。派遣社員の雇用の安定化のためには、「請負への転換」が役立ちます。景気変動に伴う「雇用のブレ」は、派遣会社に仕事を請負わせることによって雇用の影響を縮小することに繋がり、それがひいては、「雇用のセーフティネット」構築になるものと思います。即ち、「請負」は、雇用の安定化と共に、「2009年問題」解決への手法になると確信します。