「飛び石」派遣はコンプラ違反!

◆抵触日に待ったなし
 製造業における労働者派遣の所謂「2009年問題」がすでに始まっていると言われるのは、平成18年3月1日以前から労働者派遣を受け入れていた場合に、一部の業務を除く同一業務につき、労働者派遣法で規定される3年の派遣期限が順次到来しているからです。但し、それに該当する「クーリング期間」が3ヶ月を超えない場合で、「一定の手続き(所定手続きは、平成19年2月28日までに完了済)」を経て契約更新をした労働者派遣契約が、平成18年3月1日以降の契約について実施されたという経緯で、最長3年間の派遣期間を満たした場合に、平成21年3月1日に一斉に「抵触日」を迎えるという「2009年問題」であり、抵触日の到来に待ったなしです。
◆厚労省の要請は
 いよいよ年央に入り、これまで「違法派遣」や「偽装請負」が社会問題化したのを鑑み、厚生労働省は「いわゆる『2009年問題』への対応について」と題する通達を全国労働局長宛に発出(平成20年9月26日付)したところで、基本的な考え方を示しています。
 当該通達によれば、労働者派遣法の趣旨に基づき、臨時的・一時的な労働力需給調整であることを前提とし、「派遣就業の場所ごとの同一の業務について、派遣可能期間を超える期間継続して提供を受けることはできない」としています。そして、派遣可能期間満了後も当該業務の処理が必要である場合は、①「指揮命令が必要な場合は直接雇用」に、②「指揮命令が必要でない場合は請負」によることとし、③「クーリング期間(3ヶ月)経過後、再度の労働者派遣の受入れを予定することなく、適切に行われるべきもの」と、事業主団体等に対して要請及び周知を明示しています。
◆「ホップ、ステップ、ホップ」は無い
 従って、「3年の派遣期限」⇒「直接雇用」⇒「再派遣」という、所謂「飛び石」派遣は、違法な労働者供給事業として判断されることになり、クーリング期間が「3ヶ月を超えている場合でも、適正に3ヶ月を超えているとは判断できない」とし、労働者派遣法第40条の2に違反するものとして取り扱われ、当局より助言を受けることになります。つまり、旧派遣先における派遣就業を再派遣労働者が派遣先と合意している場合等は、「労働者供給に該当するものであり、職業安定法(昭和22年法律第141号)第44条違反」となります。3ヶ月の派遣期限超の場合でも、単純に「飛び石」派遣に当たる場合はコンプライアンス違反そのものであり、厚労省が「製造業派遣の正規雇用逃れへの指導を強化(朝日新聞9/26日付)」する根拠となるのです。法の網目を潜ることなく、「適正な労働者派遣及び請負」対応と共に、会社を挙げて業務の棲み分けをした適正な労働環境を整備することが何より肝要と考えます。尚、前記の朝日新聞記事は、以下のURLよりご参照ください。http://www.asahi.com/politics/update/0925/TKY200809250342.html
参考:厚生労働省職業安定局公表資料。