「日雇い」という言葉が、イメージを下げている(№2)

◆悪視される「日雇い」
 厚生労働省は、「日雇い派遣」の原則禁止を前提に労働者派遣法※1)改正の検討に入りました。これまで、「偽装派遣」や「二重派遣」等の企業側の違法行為が相次ぎ、劣悪な環境下の労働実態が明るみに出た影響で、「日雇い」という言葉は、所謂「ワーキングプア」の温床と指摘され、イメージダウンの様相を醸し出してきたように思われます。しかし、本当に「日雇い」を悪視するだけで問題が解決されるのでしょうか。
◆「スポット派遣」の体制構築を
 「日雇い」は、日々または30日以下の期間を定めて雇用される雇用形態の一つで、今回は法改正を前提に、制限対象とする職種を巡り議論されているようですが、業種や職種の制限では、実際の「日雇い」に係る今までの問題は解決できません。と言うのは、携帯電話とEメールを通じて登録し、呼び出しを受けて派遣されるという所謂「スポット派遣」は、空き時間を活用したい学生や主婦、また、給与だけでは生活が苦しく、やむなく副業するサラリーマン等のダブルワーカーが活用しているからです。つまり、その働き方は、彼らにとってニーズがあるのです。勿論、副業がブームといっても、サラリーマンは、就業規則で副業やアルバイトが禁止されていないことが大前提ですが。
◆安全衛生管理も踏まえて
 実際に「スポット派遣」を活用する彼らは、一般的な「日雇い派遣労働者」とは異なり、本来、「平常は雇用されていない立場の非労働者」なので、彼らの生活維持のためには残されるべき働き方だと思います。と同時に、「スポット派遣」は、派遣先を指示されるだけで、事前の安全教育が不十分なまま、危険な作業に従事してケガをするケースも後を絶たないという現実があるので、労働安全衛生上の問題を踏まえて、「スポット派遣」の体制構築が急務と考えられます。
※1)「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和60年7月5日法律第88号)」昭和61年7月1日施行。
参考:当ブログエントリー「日雇派遣労働者の生活実態」、「日雇い派遣の原則禁止法案について」等ご参照。