エンジニアリングを含む「人材ビジネス企業」は本来の姿に帰来すべき

◆“高度な技術力”が売りだったのでは
 この金融不況で相当大きなダメージを受けているのは、所謂“派遣切り(非正規切り)”や“内定取消”で話題を振りまいた人材ビジネス業界です。原因はどこにあったのでしょう。大きな要因は、労働者派遣法という法律が本来のビジネスを変えてしまったためです。元々、エンジニアリング会社は高い技術力を企業に提供し、企業の信頼を得てきました。しかし、この10年余りは単なる新卒者派遣の会社になり、大量に新卒を採用・派遣し、規模だけを追求してきました。
 この金融不況でどうなったかと言えば、経験の浅いエンジニアが大量に派遣先から返され、社内待機や自宅待機が相次いでいます。派遣法が本来の姿を変えてしまったのはここにあると言えます。今こそ、人材ビジネスに成り下がったエンジニアリング会社は、高い技術力をもった会社に帰来すべきです。
◆同じ轍を踏んできた「製造派遣業界」
 また、“派遣切り”で話題を振りまいた製造派遣業界にも同様なことが言えます。それらは、皆請負で仕事をしていた会社が、派遣という安易なビジネスモデルの上で規模拡大を求めた結果です。派遣法の改正でビジネスを変えるのではなく、本来のビジネスモデルに帰来することにより、「請負」としてビジネスを再構築すべきです。2009年を“請負元年”にしていくことが、今後の人材ビジネス業界のテーマになると確信しています。