日雇い(軽作業・スポット・短期)派遣から“日々紹介(日雇い紹介)”の使用者の問題点とは【№3】

◆「日々紹介」のリスクとは
 短期派遣禁止の法案と共に“日々紹介”という言葉が一般的になりつつあります。これは「日雇い派遣」を紹介業にすり替え、雇用主(使用者)にリスクを丸投げしたビジネスです。使用者としては今まで同様に使用を続けていくことになるでしょう。
 しかし、この“日々紹介”は「使用者が直接雇用している」という点で、これまでとは全く異なるものです。即ち、今までは雇用主は派遣会社でしたが、日々紹介では使用者が雇用主になるのです。雇用主になるということは、雇用上の責任を全て負うということです。このリスクが今までと全く大きく異なる点は、雇用・安全・衛生上の責任を全て負うということです。
◆求められる雇用主責任
 日々紹介が通常の紹介業のように紹介事業者が面談し、雇用主が面接して採用するというきちんとした手順で行われれば問題は少ないでしょう。しかしながら、その手順を踏むとコストが合わないため、Eメールや電話により日雇い派遣と同様に行われることが懸念される点です。安易なアプローチで日々紹介が進められるならば、具体的な仕事の内容説明が十分行われないまま仕事に就くことになります。
 そこで生じる問題は、(1)職場や仕事の説明が曖昧なまま進められ、所謂「禁止業務」※への紹介が行われるケースが出てくる心配があるということです。また、(2)雇用主として労働契約の締結は勿論のこと、安全衛生教育を含めてきちんと行われるかという問題です。このように“日々紹介”は今までの短期派遣とは異なり、雇用主のリスクが大きくなるので、この点を十分に留意した上での利用が望ましいと考えます。
※「職業安定法(昭和22年11月30日法律第141号)」の第32条の11に基づき、有料職業紹介事業が禁止されているのは、①港湾運送業務、②建設業務。但し、「警備業法(昭和47年7月5日法律第117号)」に基づく警備業務は、所定の受検または特別受講修了要件があるので、紹介即日就労は不能。