政令26業務(専門26業務) 厚生労働省の「指導監督」実施結果を踏まえて

◆“指導監督件数は891件”

 厚生労働省による『専門26業務派遣適正化プラン』※1)については、これまで当「人事総務部ブログ」で「事前ご案内及び《警告》」記事※2)を発信してきましたが、この度、『専門26業務派遣適正化プラン』に基づく集中的指導監督(2ヶ月間)の「実施結果」が公表(5/26日付)されました。
 それによると、《(1)指導監督件数:891件(うち文書指導済み:227件)、(2)行政処分件数(全て改善命令):4事業主》という指導監督結果(4月末日時点)でした。当該結果の個々の内容詳細は不明ですが、文書指導は指導監督件数に対して約25.5%で、行政処分件数は意外に少なく止どまったような感がします。ただ、プロの人材派遣事業においては、行政処分件数等の多寡を問わず、今後も限りなく「ゼロ」を追求していかなければなりません。

◆“進化?している「26業務」”

 今回の指導監督対象となった「専門26業務」は、ご承知のとおり、「労働者派遣法施行令(第4条)」で定められた業務のため、これまでは専ら“所謂「政令26業務」”と表記及び称されてきたのですが、最近は、厚生労働省がそれを「専門26業務」という文言に置換しているのではないかと思われます。
 また、とりわけ「第5号業務(事務用機器操作関係)」、「第8号業務(ファイリング関係)」においても、同じような傾向が見られます。それは例えば、「第5号業務」の「電子計算機、タイプライター、テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作の業務」という業務内容についてです。つまり、厚生労働省は、「第5号業務」の《考え方》と称しており、《「オフィス用のコンピュータ等を用いて、ソフトウエア操作に関する専門的技術を活用して、入力・集計・グラフ化等の作業を一体として行うもの」と解される》と、『専門26業務派遣適正化プラン』※1)の「留意事項」に明示されている点です。
 このような点を鑑みると、前者の所謂「政令26業務」の名称は“「専門26業務」”に、後者の「26業務」の内容は、厚生労働省の“解釈という《考え方》”に基づき、各々“進化?”させて来ているのではないかと推察しています。

◆派遣法改正案では「例外」として現存

 いずれにしても、「政令26業務(専門26業務)」は、すでに今国会に上程された「労働者派遣法改正案」における規制強化のひとつである「登録型派遣の原則禁止(第35条の3第1項関係)」の例外として残されています。従って、厚生労働省は、《集中期間終了後も、専門26業務全般の適正化に向け、引き続き厳正な指導を行う》としていますので、今後も「政令26業務」の適正化は、より一層重視されていくものと考えます。
 尚、今回の指導監督の「違反事例」として、「第5号業務」、「第8号業務」のほか、「第16号業務(受付・案内、駐車場管理等関係)」や「第24号業務(テレマーケティングの営業関係)」も挙げられていることを追記しておきます。
※1)平成22年2月8日発表資料。
※2)
●当ブログ記事(10/2/15日付)
 :『《重要》厚生労働省 「政令26業務」の規制強化(専門26業務派遣適正化プラン)』
●当ブログ記事(10/3/2日付)
 :『《警告》厚生労働省 労働局 政令26業務の調査・摘発加速 派遣適正化プラン』
●当ブログ記事(10/3/12日付)
 :『《警告》政令26業務の派遣受入企業はコンプラチェックを至急実施せよ!』
●当ブログ記事(10/3/19日付)
 :『専門26業務派遣適正化 5号・8号業務の次は“24号業務”か???』
参考:平成22年5月26日付厚生労働省公表資料。