製造派遣の抵触日が派遣社員の雇用悪化を招く

◆「2009年問題」で大量解雇
 製造派遣は、今まさに、所謂「2009年問題」突入を迎える段階となりました。ここにきて、世界金融危機による株価暴落・乱高下の直撃を受け、わが国内の大手メーカー各社は大幅減産態勢に入り、コスト削減すべく人員削減を通り越えて、一気に「クーリング期間対応」までをクリアする戦略です。そして、この「2009年問題」が、派遣社員の大量解雇を進行させる直接要因になっているのです。
◆コンプラ重視の建前
 それは、厚生労働省が、「いわゆる『2009年問題』への対応について」と題する「通達(9/26日付)」※により、各企業等に対し「2009年問題」への「適切な対応を要請」したからです。しかしこの「通達」は、厚生労働省による「2009年問題」に対する「指示のダメ押し」と言っても過言ではありません。即ち、製造派遣が、2009年から順次「抵触日」を迎えることに対する大義名分なのです。とくに製造派遣に対しては、「2009年問題」対応をなおざりにせず、かつ、所謂「飛び石」派遣(3ヶ月間のクーリング期間経過後の再派遣)とならないよう善後策で臨め、という指示にほかありません。
◆それでも雇用対策は重要
 果たして、厚生労働省が、人材派遣の指導・規制に厳しく臨めば臨むほど、派遣の現場では雇用の悪化を招聘しているのです。そこで、厚生労働省が今為すべきことは、「雇用を優先」すべきなのか、または、「コンプライアンス」を重視すべきなのかの方針を明確に打ち出し、早急に雇用対策を進めるべきと考えます。
※職発第0926001号:2008年9月26日付。